映画「居眠り磐音」

映画「居眠り磐音」ネタバレあらすじ結末と感想まとめ

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映画「居眠り磐音」は、作家の佐伯泰英さんによる大人気シリーズのベストセラー時代小説を元に製作された時代劇ドラマ映画として知られていますね。

主人公の磐音には松坂桃李さんを迎え、おこんには木村文乃さんなど豪華キャスト陣が集結している時代劇作品として話題になりました。

そんな映画「居眠り磐音」をネタバレあらすじと結末を感想もふまえてまとめていきますので、今回は映画「居眠り磐音」ネタバレあらすじ結末と感想まとめと題してお届けしていきます。

映画「居眠り磐音」ネタバレあらすじ結末

映画「居眠り磐音」のネタバレを含めたあらすじと、最終的に磐音は江戸でどのように暮らし、生きてまた里に帰れるのか結末をお伝えしていきます。

映画「居眠り磐音」ネタバレあらすじ

時は昭和九年(1772)の四月。

佐々木道場では同郷の河出慎之輔(杉野遥亮)と小林琴平(柄本佑)が打ち合い勝負がついたところ、琴平は坂崎磐音(松坂桃李)を誘うのでした。

彼らは道場に通う幼馴染であり「豊後関前藩の藩士」で、江戸での修行を終えて国に戻る予定でした。

磐音はこの三人の中でも「剣が立つ」と言われていて、”居眠り剣法”という目を伏せ相手を惑わす独特な技法で打ち負かすのでした。

そんな技法をみて、琴平はいつか本物の反撃が見たいと言います。

絆に亀裂が走る

この年の夏三人は足を揃えて国に戻りました。

琴平の妹の”舞(宮下かな子)”を妻に持つ慎之介は家に帰るのを心待ちにしているところ、琴平は慎之介をからかいます。

磐音もまた琴平の舞の妹の奈緒(芳根京子)の婚約者であり、手には彼女への手土産を抱えながら足取りは軽いようでした。

このように兄弟関係でもある三人は幼馴染以上の絆で結ばれていたのです。

実家の屋敷に戻った磐音は、父の正睦(石丸謙二郎)に報告、そして磐音の妹、伊代(南沙良)は兄との再会に喜びます。

一方琴平の家「小林家」では、妹の奈緒が白無垢姿になり、病気の父と母に嫁ぐ前の挨拶をしているとことでしたが、そこに大きな足音をたてながら兄の琴平が返ってきたのに気づき、タイミングが悪いながら帰ってきたことに喜ぶのでした。

慎之介は嫁の舞が待つ家路を急いでいましたが、突然道で叔父の蔵持十三(水澤紳吾)に呼び止められ、そのまま強引に酒場に連れ込まれてしまいます。話があるという叔父は、慎之介の妻、舞が山尻頼禎という男と浮気しているという噂を耳にしたというのでした。

慎之介は以前、舞と婚約した時にかんざしをプレゼントしたのですが、そのかんざしを浮気の証拠だと言わんばかりに叔父は差し出してきます。

叔父いわく、この”かんざしは二人が密会している待合で拾った”ということ、そして舞の髪には”今山尻からもらったべっ甲のかんざし”をしているということなのです。

そのことを聞いて悲しみと怒りに包まれた慎之介は、酒が進み酔いが回り、あろうことか屋敷に戻った瞬間べっ甲のかんざしをしている姿を見て、すぐに舞を斬ってしまうのでした。

すぐに慎之介が舞を斬ったという知らせは広まり、琴平の耳に入ります。

琴平は明け方、舞の亡骸を引き取りに慎之介のいる屋敷に向かいます。

どうして!と説明を求める琴平に慎之介は舞が不貞(浮気)をしていたと話しますが、実は慎之介の勘違いだったこたことを話します。

舞は確かに慎之介からもらったかんざしをなくしましたが、そのかんざしは河出家の女中が間違えて舞のかんざしをなくしたと言います。

べっ甲のかんざしは、不貞していたのではなく仕方なく舞が買いにいったものだったのでした。

琴平はその場に現れた”蔵持十三”を斬ります。

そして慎之介は自分が間違いを犯したと混乱し、舞の亡骸を取り戻そうとしたとき琴平が反射的に刀を下ろし間違えて慎之介を斬ってしまうのでした。

全てをなくした三人の末は

磐音のいる松坂家では、舞に起きた出来事を話したところ、山尻頼禎の最初の目的は偶然見かけた奈緒であったこと。

そして、姉である舞が奈緒が婚約しているのを説明し、山尻の行動に注意を促し、そのお詫びとして酒場に集った2人に変な噂が流れるようになったということなのです。

そんな話をしている時、そこに磐音の父が駆け込んできて言います。

”琴平が頼禎を斬って投げ捨てた”

このことで罰を受けることとなった琴平は、国家老、宍戸文六(奥田瑛二)の家臣によって討ち取るよう命令されることとなります。

すぐに琴平のところに向かう磐音、既に琴平は八人斬ったところで東源之丞(和田聰宏)は琴平を打ち取ることが出来ないと話しますが、磐音は”自分が行く”と頼み、山尻の屋敷に入っていくのでした。

磐音は隠れている琴平を見つけ、事の真相を話します。

自分が誤ってやってしまったことに気付き、悲しみに打ちひしがれた血まみれの琴平は、磐音と一騎打ちの勝負を望みます。

容赦なく攻め込む琴平に、ふと奈緒の面影が浮かび上がり外に抜けますが、剣を振り上げてくる琴平の胴を切り裂いてしまいます。

”居眠り磐音”という言葉を残し、磐音によって琴平は息絶えるのでした。

江戸で用心棒として

事件から半年後、何もかも失った磐音は奈緒と結婚せず、追い出されるように城を出て、江戸に向かうこととなります。

奈緒はどうすることもできずただ磐音を一途に想うばかりでした。

奈緒の手には磐音からもらった、江戸からのお土産、白い匂い袋が握られていました。

江戸で浪人となった磐音は長屋で暮らし、収入がなかったのですが、深川のうなぎ屋職人として働き始めます。

そんな中、長屋の大家の金兵衛(中村梅雀)に剣が立つと噂の磐音に対し、”用心棒”にならないかと仕事を紹介されます。

大家の金兵衛には娘のおこん(木村文乃)がいて、磐音のひたむきさと優しさに惹かれているようでした。

磐音が用心棒になると知ったおこんは、”磐音が用心棒なんて”と店先で父親の金兵衛と口喧嘩するのでした。

そんな時、ガラの悪い奴らが”両替しろ”と偽金をもってきたので”両替できない”と言うと、その中の男、毘沙門の統五郎(比留間由哲)は怒鳴り散らかします。統五郎は店にいるうちの一人に刀を立てて脅すのでした。

更にことを大きくするかのように種市(浪人)を呼び、今津屋側の用心棒の師範代の笹村は種市に斬られてしまうのでした。

笹村の代わりに立ち上がったのは磐音、独特な剣法で相手を打ち負かし、最終的に統五郎は逃げて行ったのでした。

このことで信頼を得た磐音は今津屋に用心棒として正式に雇われます。

河波屋のたくらみ

磐音の仕事は、主人の吉右衛門(谷原章介)から、老中田沼意次(西村まさ彦)の制作「南鐐二朱銀を国中どこでも使えるようにすること」に反対する者から、制作を守ることです。政策の邪魔をする犯人は阿波屋有楽斎(柄本明)と言われています。

河波屋は、政策によって金の相場が崩れ、儲けが出なくなることを恐れているようでした。

そして田沼の意向に従う今津屋は河波屋にとって邪魔なのです。

磐音は用心棒仲間の竹村(高橋努)と品川(荒井敦史)と共に統五郎の後を付けるよう頼まれます。

そんな中、竹村は統五郎たちが今津屋吉右衛門を斬る」たくらみをしているという話を耳にしてしまい、彼らに追われる身になり重症を負ってしまうのでした。

竹村に家族がいると知っていた磐音は、今は動けない竹村を吉右衛門らに面倒を見てもらえるように話します。

吉右衛門は磐音を連れて、勘定奉行支配下金座方、日村綱道(菅原大吉)の屋敷にやってくると、磐音は日村に今回の騒動について聞かれます。

磐音が思うには”阿波屋の後ろに、田沼意次に対抗する幕閣の誰かがいる”と答え、それを聞いた日村は、黒幕の正体は「酒井伊予守正輔」ではないかと言います。

磐音が屋敷を後にした時、突然統五郎たちが襲い掛かってきました。

統五郎を斬り、二刀流の男・黒岩(阿部亮平)を打ち負かすことができた磐音は最後、「天童赤児」(波岡一喜)と名乗る男に立ち向かおうとしましたが、行方をくらましてしまいます。

磐音が負傷して今津屋に戻ると、おこんが手当をしてくれました。

その間磐音は故郷であったことや奈緒のことを話し、おこんは静かに涙を流すのでした。

統五郎が斬られた数日後、今津屋に阿波屋有楽斎が老分の左兵衛と二人が乗り込んできます。

「南鐐二朱銀八枚で一両と交換する」で間違いないか?と問われたので、磐音が横から入り「そうだ」と答えます。阿波屋に南鐐二朱銀を相場次第で売買するか」と問われましたが「同じくそうだ」と答えた後、彼らは帰っていきました。

翌日、今津屋に「南鐐二朱銀八枚」を持った客が大量に訪れ、南鐐相場は値崩れしてしまい十枚となってしまいました。

河波屋のたくらみは裏で今津屋を潰そうとしていたのです。

映画「居眠り磐音」結末

相場が十二枚となったある日の事、魚河岸の千束屋甚兵衛(橋本じゅん)奉公人たちが河波屋に現れます。

一万両を河波屋で南鐐に両替し、差額で今津屋で儲けを出すたくらみでした。

彼らと入れ替わるように現れたのが芝居小屋中岡座の座元邦右衛門(早乙女太一)、三千両を両替してほしいと頼んできたのです。

河波屋集めた南鐐がみるみるうちに減っていき、残り四千三百に…その中には偽金も混じっていると老分は有楽斎に小声伝えるのでした。

河波屋に吉原の花魁高尾太夫(中村ゆり)と三浦屋庄右衛門(陣内孝則)、更に勘定奉行川合久敬(桜木健一)が現れ、偽金と南鐐八枚ではなく十三枚で取引していたことがバレてしまい有楽斎の捕縛と阿波屋の閉店を命じます。しかし有楽斎はあっという間にその場から逃亡してしまうのでした。

その夜、高尾太夫は吉右衛門たち含めた仲間たちで酒を交わし賑わいを見せていました。

以上のことは全て磐音が書いた脚本通り、みんなが演じてくれたことだったのです。

功績を称えられた磐音ですが、磐音は一旦その場を離れます。

離れた場所で磐音を見つけたおこんは、磐音に「奈緒が待っている」と伝えますが、無言で返事をせずに立ち去ってしまうのでした。

その瞬間、おこんが河波屋の手先”天童”に襲われてしまいます。

その後ろには磐音に恨み言をする有楽斎でした。「やれ」という有楽斎に従い天童はおこんを斬るかと思いきや有楽斎を斬りつけてしまいます。

天童にとって有楽斎はどうでもよかったのです。

目的は磐音との決闘でした。

そして磐音との死闘の末、天童を倒し有楽斎も息絶えるのでした。

時は流れ、磐音は過去に三人で行った佐々木道場を訪ねます。

稽古をつけてくれた玲圓(佐々木蔵之介)と戦い、磐音を圧倒した後、よく来たと声をかけられました。

このことで磐音が過去を受け止めたところを玲圓は実感したのでしょう。

磐音は玲圓から手紙が渡されました。

書いたのは奈緒でした。

生きるために自分の身を売って過ごしていた奈緒、転々とした後今現在は江戸にいるというメッセージでした。

それを見てすぐに立ち上がり走り去る磐音。

江戸の吉原では花魁道中を見物しに見に来る人で溢れていました。

奈緒はどこなのか無我夢中で探す磐音、花魁がふと振り返るとふわりと磐音の目には白い匂い袋が。奈緒はずっと大事に磐音がくれた匂い袋を持っていたのです。

奈緒はすぅっとその香りを吸い込み、再び前を向いて歩きだすのでした。

金兵衛長屋では、今津屋で仕事だというおこんが磐音を迎えに来ます。

娘のおこんと磐音が肩を並べ出ていく姿を見て、金兵衛はつぶやくのでした。

お似合いだと思うんだけどなあ…

映画「居眠り磐音」の感想まとめ

映画「居眠り磐音」を観賞した感想をまとめていきます。

映画「居眠り磐音」の感想

映画「居眠り磐音」を見て、主人公磐音が過去に囚われず一生懸命前を向いて生きる姿にとても感動させられました。

一般的に考えれば、自分の世界だった人たちを一気に失ってしまうことは、到底耐え難いものだと思います。

自分の過去を捨て江戸で用心棒として働き始めた磐音は、カッコよさとどこか悲しみに帯びているようでしたが、最後で再び佐々木道場を訪れることで、過去を受け入れられたのではないかと思います。

この佐々木道場でのシーンはかなりお気に入りです。

また結ばれそうで、結ばれないおこんとの関係も心地いいものがありました。

最後のどんでん返しも、頭がキレる磐音だからこそ考えられた結末だったのではないでしょうか。

不憫だったのは、一途に磐音を想い続けた奈緒でしたが、この二人は来世で結ばれることを願いたいですね。

まとめ

映画「居眠り磐音」ネタバレあらすじ結末と感想まとめと題してお届けしていきました。

映画「居眠り磐音」のネタバレあらすじ結末と感想をまとめていきましたが、いかがでしたでしょうか。

悲しくも切ない過去を持つ磐音が、どんどん人としての魅力的になっていく過程が見れたかと思います。映像で見るとまた違いますので、是非一度見てみてほしい時代劇映画です。